鳥取県高校駅伝を振り返って

 少し時間が経過しましたが、11月5日(日)に鳥取県高校駅伝が実施され、鳥取城北高校男子駅伝部は三連覇を達成し、12月24日(日)京都で行われる全国高校駅伝への出場権を獲得することが出来ました。

 

 改めまして、日ごろから応援していただいている皆さまに感謝いたします。全国高校駅伝でも皆さまのご期待に応えられるよう残された時間を精一杯過ごしたいと思います。

 

 本日の更新では、あの日のレースを振り返っていきます。

 

 

 

 一区(10km)を走ったのは西原大貴(3年)。結果は31分30秒(区間2位)でした。秋口から調子を上げ、9月中旬の湖山池マラソンで10km31分30秒で走れたことをきっかけに、日本海駅伝(31分46秒)・鬼太郎駅伝(31分17秒)共に1区県内高校トップの抜群の安定感で臨んだレースでした。

(一区スタート直後の西原)

 主将としてチームメイトからの信頼も厚く、西原が1区を走ることは計り知れない安心感をもたらしてくれました。この日は今までのレースとは違い、大学生や他県強豪高校の参加がない県内高校のみのレースのため、ライバル同士の牽制のし合いやマークされることの影響から集団でレースが続いていました。そのため惜しくも数秒差で区間賞を逃しましたが1区の仕事をキッチリと果たしてくれました。

 

 

 

二区(3km)を走ったのは田辺恒大(一年)。結果は8分59秒(区間2位)でした。この秋3000m8分44秒、1500mで4分3秒とトラックレースの実績を積み上げ、中学生時に全国大会の経験も豊富な田辺ですが、この日は本来の走りができなかったようです。三区へ中継時、先頭から8秒遅れの2位でタスキリレー、そして3位はわずか4秒、4位は14秒差とひしめき合う展開になってしまいました。

 

 

 

三区(8.1075km)は南後海里(三年)。結果は25分38秒(区間2位)。8秒差を詰めるためレース序盤突っ込んで入ってしまった影響もあって後半若干の失速をしてしまったようです。自分の走りがチームの位置をさらに下げてしまったことで、悔しくて仕方なかったようです。唯一都大路を1年時から走っている南後の責任感の強さ、チームにかける思いの強さは実はゴール後知ることとなりました。自分の走りで流れを作れなかったと悔やむ南後はアンカー中井がゴールした後、「中井、ありがとう!」と感極まった表情で声をかけていました。

(三区で競り合う南後)

 

ここまで区間賞獲得者はなんとゼロ。先頭とは36秒離される苦しい展開が続いていましたが…。

 

 

 

四区(8.0875km)竹山朝陽(2年)が流れを変えてくれました。鳥取県では2・3年に1度ほどしか出ない「8km区間で24分台」の、24分51秒(区間賞)。日ごろの練習でも苦しい場面で周囲のチームメイトを鼓舞してくれる竹山のことですから、もちろん気持ちも高ぶったでしょうが、「早く追いついて、中盤の直線は並走して我慢をし、最後で離そう」と冷静にプランを立てて実行したようです。3kmを8分台で通過し、プラン通りの「快走」でした。

 

実は三・四区の二人には山﨑監督から「二人で50分30秒を切れるといい」と事前に話がされていました。結果は二人で50分29秒。これは偶然には思えません。「誰かが苦しくても、それを取り返す走りを自分がする」、そんなチームを目指したいものです。

 

 

 

五区(3km)藤原拓海(2年) 9分16秒(区間二位)、六区(5km)下田洸瑠(2年) 15分45秒(区間二位)はそれぞれ1秒・4秒差で区間賞を逃しています。しかし、次のランナーへつなぐ中継時には必ず相手に勝って先頭でタスキを渡してくれてました。かなりのプレッシャーのかかった苦しい状況でも、崩れない・負けないレースを展開してくれました。二人共先にタスキを渡せたことが優勝へつながったのです。この日、去年の県高校駅伝を走った選手は一区と三区の三年生、西原・南後のわずか2名でした。新しい力の選手たちが力を発揮して勝ち取った優勝でした。

 

 

 

七区(5km)は中井啓太(2年)が15分41秒(区間賞)で走りました。タスキ中継時1秒差リードでしたから冷静に勝負に徹し、負けないレースをしてくれました。五区・六区の流れもあって多くの人が予想したラストのトラック勝負を本人も想定していたでしょう。日本海新聞の記事に出た、竹山の「あとは中井がやってくれる」という言葉通り、皆から信頼を集める中井をアンカーに配置できたことも勝因の一つです。レース中、何度か相手を前に出したこともあったようですが、勝負所をきちんと見極めラスト100mで前に出、鮮やかなラストスパートで5秒離しました。きちんと勝ち切る中井の強さと歓喜に包まれるチームの絵は鳥取城北の皆が忘れられない大切なワンシーンとなりました。

(アンカー中井のトラック勝負)

 

中井の腕には「三年生を都大路に」という言葉が書かれていました。中でも、夏絶好調でチームを引っ張ってくれ、練習も一緒にやってきた山根鉄朗(3年)、トラックシーズンから切磋琢磨し合い、日本海駅伝で足の骨にヒビが入っても懸命に走りアンカーとしてチームを県内優勝へ導いてくれた西村龍星(3年)と全国で一緒に走りたいという思いがあったのでしょう。

 

ここに一枚の写真があります。前述の通り、中井は腕に「三年生を都大路に」と書いています。マネージャー達が選手7人に準備してくれたお守りを縫い付けていることもわかります。そして、腰に巻いているのは実は西村龍星のハチマキです。前夜、宿舎で借りていたようです。このエピソードに感動された保護者の皆様も多くおられました。この写真には鳥取城北男子駅伝部の良さがよく表れています。仲間への想いと、全国で勝負する強い気持ち、心の熱さが伝わってきます。

 

 

HP更新をしている私も文を打ちながら目頭が熱くなってきました。この先も絶対に忘れられない、宝物のような思い出をありがとう。

 

この日の様子は学校Facebookにも公開されています。ぜひご覧ください。

https://www.facebook.com/tottorijohoku/posts/1500536966695630

 

 

(ゴール直後、中井と最初に抱き合ったのは竹山。中井の頭をなでる西村)

 

(レース後声を掛け合う南後と中井)

(皆で山﨑監督を胴上げ)

 

(日本海新聞の記事)

 

12月24日(日)、鳥取城北高校男子駅伝部は三年連続四回目となる全国高校駅伝を迎えます。普段から応援してくださる多くの皆様はもちろんのこと、鳥取県民の皆様の期待にも応えられるよう頑張ってまいります。「城北史上最高の冬に」というチームスローガンを叶えたいと思います。

 

次戦は12月3日(日)京都陸協記録会です。昨年度多くの選手が自己記録を更新した大切な記録会です。南後海里のみ日体大記録会の37組目に出場します。都大路へ勢いづく走りをしてきます。